排水トラップを掃除しても、洗濯槽を洗浄しても、排水ホースをきれいにしても、なぜか洗濯機周りから下水の臭いが消えない…。そんな時は、自分では対処できない、より根本的な原因が隠れている可能性があります。無理に自分で解決しようとすると、かえって状況を悪化させてしまうこともあるため、専門業者に相談することを検討しましょう。では、どのような場合にプロに依頼すべきなのでしょうか。まず、考えられる原因を一通り試しても、全く臭いが改善しない場合です。排水トラップの封水がすぐに無くなる(封水切れを起こしやすい)、排水の流れ自体が常に悪い、といった症状がある場合も、排水管内部の詰まりや、配管の勾配不良、あるいはトラップ自体の不具合などが考えられます。また、賃貸物件で、他の部屋でも同様の臭いの問題が発生している場合や、建物の構造的な問題が疑われる場合も、個人で対処するのは困難です。管理会社や大家さんを通じて、専門業者による調査・修理を依頼するのが適切でしょう。専門業者に依頼する場合、どのような作業が行われるのでしょうか。まずは、臭いの原因調査です。ファイバースコープなどを使って排水管の内部を調査したり、排水テストを行ったりして、臭いの発生源を特定します。原因が排水管内部の汚れや詰まりであれば、「高圧洗浄」が行われることが多いです。専用の高圧洗浄機で、配管内部にこびりついた汚れを徹底的に洗い流します。排水トラップ自体に問題がある場合は、トラップの交換が必要になることもあります。費用は、原因や作業内容によって大きく異なります。簡単な点検や調整で済めば数千円程度の場合もありますが、高圧洗浄やトラップ交換となると、数万円程度の費用がかかるのが一般的です。業者を選ぶ際は、必ず事前に見積もりを取り、料金体系や作業内容、保証の有無などを確認しましょう。複数の業者から相見積もりを取るのがおすすめです。口コミや実績なども参考に、信頼できる業者を選びましょう。「洗濯機の臭いくらいで業者を呼ぶのは…」とためらう気持ちも分かりますが、不快な臭いは日々のストレスになりますし、衛生面での問題もあります。自力での解決が難しいと感じたら、早めにプロの力を借りるのが、結果的に時間と労力、そして費用の節約に繋がることもあります。