ここでは、将来的な水漏れのリスクが少なく、長く安心して使える、シャワーヘッドを選ぶための、いくつかのポイントを紹介します。まず、最も基本的で、しかし重要なのが、「信頼できるメーカーの製品を選ぶ」ということです。市場には、非常に安価な、海外製のノーブランド品なども、数多く出回っています。しかし、これらの製品は、品質管理や、耐久性の基準が、日本の大手メーカーのものとは異なる場合があり、購入してすぐに、接続部分から水漏れが始まったり、内部の部品が破損したり、といったトラブルが起こりやすい傾向にあります。また、万が一、故障した場合でも、交換用の部品が手に入らなかったり、メーカーのサポートが受けられなかったりする可能性も高いです。TOTOや、LIXIL、SANEI、KVKといった、国内の主要な水栓メーカーや、あるいは、シャワーヘッドを専門に扱う、実績のあるメーカーの製品を選ぶことが、長期的な安心感と、品質の保証に繋がる、第一の選択と言えるでしょう。次に、注目したいのが「製品の構造」です。特に、手元に「止水ボタン」が付いているモデルを選ぶ際には、注意が必要です。止水ボタンは、非常に便利な機能ですが、構造上、シャワーヘッドの内部に、常に高い水圧がかかり続けることになります。そのため、製品の品質が低いと、この圧力に耐えきれず、ヘッド本体や、ホースとの接続部分から、水漏れを起こしやすくなる、というデメリットも指摘されています。もし、止水ボタン付きのモデルを選ぶのであれば、なおさら、信頼性の高いメーカーの、しっかりとした作りの製品を選ぶことが重要です。また、製品によっては、内部の水圧を逃がすための「減圧弁」が、内蔵されているものもあります。さらに、意外な盲点となるのが、シャワーヘッドとホースの「接続部分の規格」です。ほとんどのメーカーは、共通の規格(G1/2)を採用していますが、一部のメーカー(KVK、MYM、ガスターなど)では、独自の規格を使用している場合があります。この場合、付属のアダプターを使えば、問題なく接続できますが、このアダプター部分が、将来的な水漏れの原因となる可能性も、ゼロではありません。できれば、アダプターを使わずに、直接接続できる、自宅の水栓と同じメーカーの製品を選ぶのが、最もシンプルで、トラブルの少ない選択と言えるでしょう。
水漏れしないシャワーヘッドの選び方