-
蛇口交換を自分で!DIYの魅力と注意点
長年使い続けて、水垢でくすんでしまったり、ポタポタと水漏れするようになったりした、キッチンの蛇口。専門の業者に交換を依頼すると、数万円の費用がかかることもあり、「これくらいなら、自分で交換できるのではないか」と、DIY魂に火がつく方も少なくないでしょう。結論から言うと、いくつかの重要なポイントと、正しい手順さえ押さえれば、蛇口の交換は、DIY初心者でも、十分に挑戦可能なプロジェクトです。自分で蛇口を交換する最大の魅力は、やはり「コストの削減」です。業者に依頼した場合にかかる工賃(おおむね一万円から三万円程度)を、まるまる節約することができます。その浮いた費用で、ワンランク上の、デザイン性の高い蛇口を選んだり、タッチレス水栓のような、高機能な製品にアップグレードしたりと、自分の理想のキッチンを、より自由に、そしてリーズナブルに実現できるのです。また、自分の手で、古くなった設備をピカピカの新しいものへと生まれ変わらせた時の「達成感」と、その蛇口への「愛着」は、何物にも代えがたい、DIYならではの喜びとなるでしょう。しかし、その一方で、蛇口の交換DIYには、いくつかの重要な注意点と、乗り越えなければならないハードルが存在することも、正しく理解しておく必要があります。蛇口は、単なるキッチンの一部ではありません。水を供給する「給水管」と、お湯を供給する「給湯管」という、二つの重要なライフラインと接続されています。この配管作業を、もし素人が不適切に行ってしまうと、取り付け後に、接続部分から深刻な水漏れを引き起こし、キッチンの床や、キャビネットを水浸しにし、マンションであれば、階下の部屋にまで被害を及ぼす、大惨事にもなりかねません。挑戦する前に、自分のスキルレベルと、作業に伴うリスクを冷静に評価し、詳細な手順を、動画などで何度も予習しておくこと。そして、少しでも不安を感じたら、無理をせず、潔くプロに助けを求める勇気を持つこと。それこそが、蛇口交換DIYを、後悔のない、素晴らしい成功体験とするための、最も重要な鍵となるのです。
-
水漏れしないシャワーヘッドの選び方
ここでは、将来的な水漏れのリスクが少なく、長く安心して使える、シャワーヘッドを選ぶための、いくつかのポイントを紹介します。まず、最も基本的で、しかし重要なのが、「信頼できるメーカーの製品を選ぶ」ということです。市場には、非常に安価な、海外製のノーブランド品なども、数多く出回っています。しかし、これらの製品は、品質管理や、耐久性の基準が、日本の大手メーカーのものとは異なる場合があり、購入してすぐに、接続部分から水漏れが始まったり、内部の部品が破損したり、といったトラブルが起こりやすい傾向にあります。また、万が一、故障した場合でも、交換用の部品が手に入らなかったり、メーカーのサポートが受けられなかったりする可能性も高いです。TOTOや、LIXIL、SANEI、KVKといった、国内の主要な水栓メーカーや、あるいは、シャワーヘッドを専門に扱う、実績のあるメーカーの製品を選ぶことが、長期的な安心感と、品質の保証に繋がる、第一の選択と言えるでしょう。次に、注目したいのが「製品の構造」です。特に、手元に「止水ボタン」が付いているモデルを選ぶ際には、注意が必要です。止水ボタンは、非常に便利な機能ですが、構造上、シャワーヘッドの内部に、常に高い水圧がかかり続けることになります。そのため、製品の品質が低いと、この圧力に耐えきれず、ヘッド本体や、ホースとの接続部分から、水漏れを起こしやすくなる、というデメリットも指摘されています。もし、止水ボタン付きのモデルを選ぶのであれば、なおさら、信頼性の高いメーカーの、しっかりとした作りの製品を選ぶことが重要です。また、製品によっては、内部の水圧を逃がすための「減圧弁」が、内蔵されているものもあります。さらに、意外な盲点となるのが、シャワーヘッドとホースの「接続部分の規格」です。ほとんどのメーカーは、共通の規格(G1/2)を採用していますが、一部のメーカー(KVK、MYM、ガスターなど)では、独自の規格を使用している場合があります。この場合、付属のアダプターを使えば、問題なく接続できますが、このアダプター部分が、将来的な水漏れの原因となる可能性も、ゼロではありません。できれば、アダプターを使わずに、直接接続できる、自宅の水栓と同じメーカーの製品を選ぶのが、最もシンプルで、トラブルの少ない選択と言えるでしょう。