蛇口の根元から水漏れが発生し、専門業者に修理を依頼する場合、気になるのがその費用です。修理費用は、水漏れの原因、蛇口の種類、交換する部品、作業の難易度などによって大きく変動するため、一概に「いくら」とは言えません。しかし、ある程度の相場観を知っておくことは、業者から提示された見積もりを判断する上で役立ちます。まず、比較的軽微な修理で済むケース、例えばパッキン交換の場合です。蛇口のハンドル下やスパウトの付け根のパッキンが劣化している場合、部品代自体は数百円程度ですが、これに出張費や作業費が加わります。一般的に、パッキン交換のみであれば、総額で8,000円~15,000円程度が目安となることが多いようです。ただし、蛇口の種類や構造が複雑な場合は、もう少し高くなることもあります。次に、シングルレバー混合水栓の内部にあるバルブカートリッジの交換が必要な場合です。バルブカートリッジの部品代は、メーカーや機種によって数千円から1万円を超えるものまで様々です。これに作業費が加わるため、総額では15,000円~30,000円程度が相場となることが多いでしょう。蛇口本体とシンクや洗面台との取り付け部分のナットが緩んでいるだけであれば、締め直し作業のみで済むため、比較的安価に済む可能性があります。出張費と簡単な作業費で、5,000円~10,000円程度で対応してくれる業者もいるかもしれません。しかし、蛇口本体に亀裂が入っている、あるいは内部の部品が著しく劣化しており、蛇口全体の交換が必要と判断された場合は、費用はさらに高くなります。新しい蛇口本体の価格(数千円の安価なものから数万円する高機能なものまで様々)に、交換作業費が加わります。蛇口本体の交換費用は、選ぶ蛇口によって大きく異なりますが、20,000円~50,000円以上かかることも珍しくありません。重要なのは、必ず作業前に見積もりを取り、料金の内訳(部品代、作業費、出張費など)を明確にしてもらうことです。また、複数の業者から見積もりを取る(相見積もり)ことで、適正価格を把握しやすくなります。緊急性が高い場合でも、慌てずに信頼できる業者を選び、納得した上で修理を依頼するようにしましょう。