意を決して、蛇口の交換DIYに挑戦しようと考えた。しかし、その前に、あなたがまず確認しなければならない、三つの重要なチェックポイントがあります。この事前確認を怠ると、せっかく購入した新しい蛇口が、取り付けられなかったり、予期せぬ追加の作業や部品が必要になったりして、計画が頓挫してしまう可能性があります。ここでは、失敗しないための、最低限の「現場調査」について解説します。まず、第一の、そして最も重要なチェックポイントが、「止水栓の有無と状態」です。キッチンのシンクの下の、収納スペース(キャビネット)の扉を開け、奥を覗き込んでみてください。そこには、壁や床から伸びる二本の管があり、それぞれに、ハンドルや、マイナスドライバーで回せる溝が付いた「止水栓」があるはずです(一本がお湯、もう一本が水です)。この止水栓が、きちんと機能し、左右に回すことで、水を完全に止められることが、安全に作業を行うための、絶対条件です。もし、この止水栓が、長年の水垢などで固着して、全く回らない、あるいは、そもそも設置されていない、といった場合は、家全体の水道の元栓を閉めなければならず、作業の難易度が格段に上がります。この場合は、DIYを諦め、プロに依頼するのが賢明です。第二のチェックポイントは、「蛇口の取り付けタイプ」です。蛇口は、シンクの天板(カウンター)に、直接取り付けられていますか?それとも、壁から、直接生えるようにして、取り付けられていますか?前者を「ワンホール混合水栓」や「ツーホール混合水栓」と呼び、後者を「壁付き混合水栓」と呼びます。新しい蛇口も、必ず、この現在の取り付けタイプと、同じタイプのものを選ぶのが、DIYの基本です。取り付けタイプが異なると、大規模な配管工事が必要となり、素人の手には負えません。第三のチェックポイントが、「取り付け穴の数と、直径」です。シンクの天板に取り付けられている場合、その穴が「一つ」なのか(ワンホール)、それとも「二つ」なのか(ツーホール)を確認します。そして、メジャーを使って、その穴の「直径」を、できるだけ正確に測っておきましょう。新しい蛇口も、この穴の数と、直径に合ったものでなければ、取り付けることはできません。この、「止水栓」「取り付けタイプ」「穴の数と直径」という、三つの必須項目を、事前にしっかりと確認しましょう。