一戸建ての排水管洗浄を自分でやってみよう!と意気込むのは良いことですが、良かれと思ってやったことが、実は排水管を傷めたり、状況を悪化させたりする「NG行為」である可能性もあります。トラブルを避けるために、排水管洗浄のDIYでやってはいけないことをいくつか知っておきましょう。まず、熱湯を大量に流すことです。特にキッチンの油汚れを溶かそうとして、沸騰したお湯を大量にシンクに流す方がいますが、これは危険です。多くの家庭で使われている塩化ビニル製の排水管は熱に弱く、高温にさらされると変形したり、破損したりする可能性があります。配管の耐熱温度を確認し、基本的には60度以下のお湯を使用するようにしましょう。次に、薬剤の過剰な使用や不適切な組み合わせです。早く効果を出したいからと、規定量以上のパイプクリーナーを使用したり、頻繁に使いすぎたりすると、配管の材質を傷める原因になります。また、絶対にやってはいけないのが「混ぜるな危険」を無視すること。塩素系と酸性タイプを混ぜると有毒ガスが発生し、命に関わる危険があります。製品の注意書きを必ず守りましょう。ワイヤーブラシ(パイプクリーナーワイヤー)の無理な使用もNGです。固い詰まりに遭遇した際、力任せにワイヤーを押し込んだり、激しく回転させたりすると、配管の内壁を傷つけたり、最悪の場合、穴を開けてしまったりする可能性があります。特に古い配管は劣化していることがあるため、慎重な操作が必要です。ワイヤーが抜けなくなるトラブルも起こり得ます。針金ハンガーなどを加工して排水管に入れようとするのも危険です。先端が鋭利なため配管を傷つけやすく、中で折れたり引っかかったりするリスクが高いです。専用の道具を使用しましょう。固形物を落として詰まらせた場合に、ラバーカップ(スッポン)で無理に押し込もうとするのも避けるべきです。詰まりがさらに奥へ移動し、状況が悪化することがあります。固形物の詰まりは、基本的には取り出す必要があるので、専門業者に相談するのが賢明です。そして、安易に家庭用高圧洗浄機を使うこと。排水管洗浄には専用のノズルと適切な水圧調整が必要であり、家庭用の高圧洗浄機では配管を破損させたり、汚水を逆流させたりするリスクがあります。これらのNG行為を避け、安全で適切な方法で排水管のメンテナンスを行うことが大切です。